関東ハイキング連盟     
Kanto Hiking Union

2010年 11月21日 筑波山(つくばやま)
4:00起床。東京の日の出は6:22。まだ真夜中のまっただなか。玄関を閉めるシーンを撮影しようと、階段の手すりにカメラを置いてタイマーで撮ろうとしたときに、新聞配達の兄ちゃんとばったり出くわした。自分の怪しい行動に、焦った。
心のなかで、(ちゃうちゃう、この部屋の住人やって!)と言い訳した。

5:14 雪が谷大塚


日曜の早朝なのに、池上線は座席がすべて埋まるほど乗客がいる。秋葉原まで行って、つくばエクスプレスで、『つくば』駅を目指す。電車のなかで日の出を迎えた。


6:50 TXつくば駅
つくば駅に到着。バス停にダッシュ!5分後にバスが出る。乗ったら、ぼくと初老のハイカーが1人だけ。
路線バスで筑波山口まで行って、乗り換えて、筑波山神社入り口を目指す。普通の時間帯なら筑波山神社入口まで直行バスがある。

筑波山が見えてきた。山頂だけ笠が掛かってるわ。

7:30 / 7:35 筑波山口バス停

乗り換えて、筑波山神社入口へ。寒〜っ!都心より5〜7℃ぐらい気温が低い。吐く息が白い。

7:41 筑波神社入口

この辺に宿泊してる人や車で来た人たちが、一足先に、わさっといる。さすが紅葉シーズンのど真ん中。こんな早朝でも人が多い。
8:00 出発!

巨木があり、そこそこ広い。山の麓にある神社らしく、立体的な配置になっている。
住所を名前を名乗って、ハイキングの道中安全をお願いする。

ウインドブレーカーを脱いで、さぁ、出発!

おっと、いきなりケーブルカーの駅に隣接している広場の紅葉が素晴らしかった。朝日を浴びて、紅い色が映えていた。
ちょっとした杉林から、すぐに九十九折りの登山道になっていった。

いや〜前にも後ろにも人が途切れない。それにもう降りてくる人がいた。
早いなぁ。ぼくもできれば、それぐらい早くに登りたいんやけど、なにしろ朝一番の電車に乗ってもこれやからなぁ。都心はあかん。
前日は小雨やったけど、今日はええ天気に晴れた。朝の日差しが背中にあたって気持ちいい。
早っ、もう山頂か?
8:50 到着

もう着いちゃった。
でも、ここ連日の仕事で頭がパッパラパーになってるぼくには丁度ええぐらいやった。体慣らしやね。もしくは体を、自分に取り戻すためのハイキング。

あ、でもここ山頂やないんや。すぐ左手に、【男体山頂】の看板があった。

9:00 男体山 山頂に到着

ケーブルカーで上がれるから軽装の人が多いわぁ。およそ体力とは無縁の人もいはる。もし天候が急変したら大丈夫か?
ケーブルカー駅のところは、完全に観光地化してる。お土産さんがたくさん並んでて、回る展望台があった。こんな施設、まだあったんや。もう廃れてるもんやと思ってた。

上がってみた。

全方向にベンチがあり、みんな、のんびり座って360度の全周パノラマを楽しんではった。
確かに気軽に山を楽しみたいなら、おじいちゃんおばあちゃんとかに、ちょうどええところかもね。

「本日は連続運転で、10分おきにケーブルカーがきます。皆さま、ご利用ください」
と、しつこくアナウンスが流れてる。
うるさい!何度も言うな。もう、わかっとるがな。

ほんまに10分おきに、どばーっと人が吐き出されてくる。時間が経てば経つほど、どんどん、どんどん、この広場が人で埋まってきた。

ここで、前夜に握ったおにぎりを2個食べた。そうこうするうちに女体山の右から、ケーブルカー駅の左から、人で渋滞するほどになってきた。

ぜんぜん落ち着かん。閉口するわ。
そそくさと片付けて、足早に女体山へ向かった。
あかんあかん。
女体山の向こうは、ロープウェイであがってこれるようになっとんか。むちゃくちゃ人が流れてくるなぁ。人一人が通れるような細い道が、前からも後ろからも渋滞やん。

いらいらする。こんなんハイキングとちゃうわぁ。しかも、この人たちは全然軽装。ちゅうか、さすがにそれはなめすぎやで。
街をうろつくヤンキーみたいな格好のおっさんとか、病院へ通う足の悪いおばあちゃんとか、そんな風な人たちが多い。

ガマ石。
口のなかに石が入るよう、何度も投げている家族がおった。あの〜、めっちゃ道を塞いでまっせ。
9:35 女体山 到着

お、お、お、石が出っ張って切り立ったところがある。これ、写真スポットみたい。順番待ちで、石の先端に立とうと待っている。

ほんまはゆっくりしたいけど、もう、人が多すぎて嫌!早く脱出したい。さっさと下ろう。

女体山からつつじヶ丘へ下っていくと、奇岩がいっぱいあった。これはおもろい。人が少なければ。

小さい子供も登ってきてる。大丈夫か?かなりきついと思うで。途中で音を上げても、ここまで来たら上がるしかないけど。
10:05 弁慶茶屋跡

分岐点があった。下からあがってきた人の多くが、すでに息があがっているようや。でも、まだ上がりはんのやろ?ここから山頂まで、もっときついで。足場は、岩がごろごろしてるし急坂。

そんな片手にコンビニ袋をぶらさげた、「ちょっと散歩に」程度の足元で大丈夫か?せめて靴だけは、パンプスとか革靴はやめたほうがええで。
10:20 コーヒーブレイク

いや〜ん、まだどんどん上がってきはるわ。このまま山頂まで渋滞してるから、山頂に着く頃はけっこうええ時間になってまっせ。
そこから下ることを考えたら、上がらんほうがええと思うけどなぁ。

10:30 つつじヶ丘

もう休憩はさっき取ったし、ここはスルー。
迎場コースで、筑波山神社を目指す。

やったー!人がいない。少ない!

ようやく、のんびり楽しめるわぁ。平坦な杉林であまり面白みはないけど、天気がいいし、人の多さから開放されて気持ちいい。
11:00 筑波山神社

ガマの油の口上をやってた。生で見るのは初めてかも。
(ちょっとだけ動画

11:15、筑波山神社入口から、ちょうどいいタイミングで、つくば駅行きの直行バスに乗れた。

どうも、周りの話しを聞いてると、昨日『今すぐ行ける紅葉ベストスポット!』みたいなテレビをやってたようや。

だからか。駐車場の案内人やお土産屋さんの人らが「異常に多い」と言うてた。
山のなかもそうやったけど、下山してびびったのは、道路があちこちにある駐車場の入り口から「満車」と掲げられたプレートを先頭に、ずらっ〜と道路まで渋滞してた。

筑波山は大、大、大渋滞や!

筑波山そのもののキャパがオーバーしてるように思える。駐車場も、道路も、ハイキングコースもそんなに大きくはない。
メディアの力か、お気軽に来れる人気なのか、これは異常やで。

ぼくが乗った駅に向かうバスは、渋滞に巻き込まれてる上りのバスとすれ違うたびに、運ちゃん席の小窓を開けて、業務連絡を伝えた。

「そこからだと登山口まで40分、つつじヶ丘まで2時間」

それを聞いた向こうのバスの乗客が、うえ〜と顔をしてた。運転手さんは諦め顔。
こっちのバスでは、「かわいそ〜」という声が漏れた。

そのあと、すれ違うたびに、小窓をあけて「そこからは3時間」、「たぶん4時間ぐらい」と業務連絡を伝え、最後には「今日は着かないかも」と。

あれを聞かされたら、向こうのバスの乗客たちはどうするんやろう?トイレに行きたい、という人も出てくるだろうし、直行臨時バスに乗って「日中に着かないかも」と言われたら、どうすんねんやろ?今、まだ11:30やで。なのに、今日中に着かへんの?

ほな戻りましょう、と誰かが言い出すんか、そのときの運賃はどうなるんか。いろいろ疑問が沸いたが、他人事でよかった。

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