結婚披露宴&二次会     
Happy wedding party

2005年 7月2日 レストラン シェ・リュイ(代官山)
隠れ家風のレストラン「シェ・リュイ代官山」は、緑の植え込みとパティオ(中庭)が道路に面しているので、通行人は入り口に小さく置かれているメニュー表を見て、ここがレストランだと気付く。

家の中心に暖炉が置かれた木造建築のシェ・リュイは、夏でも暖炉に炭を熾して、そこで肉を焼いて運んでくれる。このお洒落な作りといい料理を出してくれそうな雰囲気に誘われて、ぼくが下見した平日でさえ、お客さんはたくさん入っていた。おがっぷるもここが好きで「2次会の候補としてあがっていたの」と後で聞いた。スタッフの方々は丁寧で、距離が近い友人ぽい応対をしてくれるので、和やかな感じがいい。ここが人気である理由の一つ。

今回は、のぶえもんの友人(新婦さん)が沖縄で式を挙げたので、友人らを招いた2次会パーティや。梅雨の真っ只中で蒸し暑いが、新緑が湿度を含んだ匂いを放っていた。

 ☆ ☆ ☆

時間通りに集合し、早速、段取りの確認をした。通しでリハーサル。細井さんは、用事を終わらせて駆けつけてきた。本番までの間、近くの喫茶店で待機し、少し前に戻って着替えて本番スタート。
太鼓が2面、笛は2本。地方が厚いと派手さが増していい。獅子は最初は1頭。ぼくとのもてきん(茂木)が、それぞれふだとおがさんを背負っている。るーがワキや。

1頭のときの、ぼたんと横転び1回目の見せ方は、今後ちょいと工夫せなあかんな。やっぱ、このときばかりはワキが重要や。こっち(母獅子)はどうすることもできんからな。
今回、るーをカバーするのと、奥にも見えるようにと、頭を上げぎみでやったが、それでも限界があったわ。あの中だるみで、客が離れていくんがわかる。うーむ、ワキ、がんばろ。
そうそう、終わったあとの飲み会で、「もっと会話したいねん。太鼓と笛、笛とワキ、ワキと獅子。みんなワキを中心に会話したいねん」と語ってもた。少し高望みかもしれんが、ぼくは次の段階はこれやと思っとう。うちらチームやからな。一通りできるようになってきたし、気持ちを一つにして、一人一人が「なにを、どうしたいか」を表現していけたらええなぁと思ってる。

 ☆ ☆ ☆

それはさておき、中だるみがあるからこそ、生れたときに驚きが増す効果もあることも事実や。今回、お客さんの反応は良かった。灰色の石畳の上に、突如、赤色の獅子が生れたから、より一層印象が良かったんやと思う。「わー」、「わー」、「わー」という驚きの声がレストラン奥へウェーブしていた、
残念ながら獅子側からは、建物の構造上、手前の反応しかわからんかった。でも礼をした時に、かなり盛り上がった会場の熱気を感じた。道中で、ぼくは半地下の奥まで向かった。座っている人たちを噛んだ。若いお姉さん率は低かった。
新郎新婦の横できめた。北村の「道中〜」の掛け声で退場する。獅子が退場しきったところで、短く打ち込んで終わる。このとき地方だけに注目が集まるので、実はちょっとだけ見せ場かな。メンバー全員に見せ場があっていい。
うん、おもろかった。楽しかった。この「楽しかった!」はいつも種類が違う。
今朝、新婦さんからのぶえもん宛てにお礼のメールがきたんで、それを紹介するね。

昨日はホントにありがとう。初めて観たしし舞の迫力にビックリ!赤ちゃんしし舞が産まれてまた感動!伸枝ちゃんは凄い趣味を持ってるね。ホントにありがとう。皆様によろしくお伝え下さい。

支配人やスタッフの方たちからも、お褒めの言葉をもらった。「本当に良かったですよ。すごいですね」と、数々の余興を見てきた上での言葉やから、うれしい。

「どこでやっているんですか?」と質問された。「大きいですね!」と言われた時は、ぼくのことなのか、チーム全体のことなのかわからず、とりあえず「そうなんです」と答えておいた。
獅子を脱いで着替えているとき、ぼくはふと「ほんま、一座のようやな」と思った。
今日の集まり具合、リハの様子、本番の出来、そしてかたづけもパートごとにきちっとやっている。気持ちいいぐらい、みんなええ感じや。お客さんも会場スタッフさんらは「プロ」と感じている空気がある。ぼくも他人事のように、そう感じた。

のぶえもんの親友が驚くのも無理もない。趣味の域を超えている伝統芸能を、一親友がやっているものやから余計に驚かされるやろう。とは言え、ぼくらがやっている獅子舞はそんな高尚なもんやない。”伝統芸能”という傘を着たお遊びに過ぎない。

でも一つ言えることは、何か形ある対価を得るために、ぼくらはやっているんやない。「やりたいから、やる」ただこれだけや。今日みたいなパーティのように友情や信頼があれば、獅子は生まれる。

ぼくは、獅子をきっかけに何かにつながればいいと思っている。この経験が、みんなの長い人生の中で何かの糧になればうれしい。いや、きっと活きて価値あるものとなる。

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